『イキガミとドナー』の感想
待ってました!山中ヒコさんの新刊です。
『イキガミとドナー』上下巻です。今回もせつないストーリーです。
山中ヒコさんの作品は仮想世界なのでSFBLの感じでしょうか?
今回の『イキガミとドナー』はいつになく情勢が不安定な世界です。
イキガミとは?
人間でありながら、空も飛べミサイルも効かない強靭な肉体を持つイキガミと呼ばれる存在。
イキガミは薬も効かない、治せるのはドナーとよばれる相性ぴったりの相手一人のみ。
イキガミはイキガミからの攻撃のみ有効になるので、国同士の戦いはイキガミ同士の戦いにもなるんです。
このイキガミが各国でどれほどいるかが、国の強さになる。
ちなみにイキガミには高額な給料ももらえるし、家族への保障も手厚い。
といった設定です。
『イキガミとドナー』の感想
イキガミ鬼道(キドウ)のドナーと判明した高校教師の吉野の話です。
鬼道は冷たい眼差しのイケメンで女子人気の高いよう。吉野に対して最初の横暴な態度にちょっと怒りですが、鬼道の育ってきた状況には少し同情です。
薬も効かないケガも治せないイキガミを育てることは普通の両親にはつらいもの。
そのため幼いころからセンターでイキガミになるためだけの生活しかしてこなかった様子。
普通の家庭でに育ってない。情緒が育ってないんですね。好きいう感情もわかってないの。感情を知らないロボット的な。
だから、ついうっかり吉野に大怪我を負わせてしまう。
その時のこわばった顔の鬼道が不安定でぎゅって抱きしめてあげたくなっちゃう。
鬼道のドナーになったのが本当に吉野で良かった!
吉野の包みこむような性格がホントに癒しです。
教師というのは天職ですね。
鬼道も吉野にめちゃくちゃなつきます。
強くて乱暴で俺様な男になつかれるのいいわぁ~。
ついには二人付き合っちゃうんです。
でも、二人はイキガミとドナーの関係。
イキガミが怪我をしたらドナーは犠牲になる。
また、ドナーがいなければイキガミは生きられない。
危うい関係の二人に未来があるのか?
『イキガミとドナー』は山中ヒコさんの作品にしてはエロも流血も多めです。
ボーイズラブ漫画を読んでるはずなのに世界平和を願ってしまう…。
そんな作品でした。
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